9月30日は「クルミッ子の日」です。
皆さんは鎌倉の風情を感じさせる名菓「クルミッ子」をご存じでしょうか。
ぎっしり詰まった香ばしいクルミと絶妙なほろ苦さの自家製キャラメル、そして全体を優しく包み込むしっとりとしたバター生地のハーモニーは、一度口にすれば誰もが虜になる極上の味わいです。
クルミッ子を手掛けているのは、1954年(昭和29年)に創業した鎌倉の老舗和洋菓子店「鎌倉紅谷」です。
古都・鎌倉の豊かな情緒を大切に育みながら、世代を超えて愛される菓子作りを続けてきた名店として広く知られています。
そんな鎌倉紅谷の代名詞とも言えるクルミッ子が誕生したのは1984年(昭和59年)のこと。スイスの伝統的な洋菓子をヒントに、日本人の繊細な味覚に寄り添うようアレンジを加えたことから始まり、職人のたゆまぬ工夫と強いこだわりから生まれた一品は、またたく間に看板商品へと成長を遂げました。
クルミッ子の魅力を語る上で、箱や包み紙のデザインが辿ってきた独自の歩みも見逃せません。
販売スタート当初の外装には、鎌倉ゆかりの武将である源頼朝の画が飾られ、武家社会の歴史と風格を前面に打ち出した重厚な装いでした。
一方で、個包装のフィルム部分だけにひっそりと添えられていたのが小さなリスのイラストです。
この存在にスポットが当たったのは、2008年(平成20年)に行われたブランド一新のときでした。
お菓子の持つ親しみやすさをまっすぐに伝えるため、リスの描画をパッケージの全面へと大胆に配置替えしたことで、幅広い年代から一段と親しまれる存在へと鮮やかな変貌を遂げたのです。
こうした試みと妥協のない味わいが実を結び、2012年(平成24年)には神奈川県名菓展菓子コンクールにおいて最優秀賞を受賞するという快挙を成し遂げます。
地域を代表する名実ともに認められた銘菓として、その高い評価を揺るぎないものとしました。
クルミを大事そうに抱える愛らしい姿は、手に取るだけでほっこりとした温もりを与えてくれます。
香ばしさあふれる素材と豊かなキャラメルが織りなす極上の風味は、今や入手困難と言われるほどの人気ぶりですが、手にしたときの感動もまた格別です。
今日という特別な日は、お気に入りの飲み物を丁寧に淹れて、甘く芳醇なクルミッ子とともに贅沢なティータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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