最近、劉慈欣の『三体0 球状閃電』という小説を読みました。
その中に林雲(リン・ユン)という、新概念兵器開発センターで少佐として働く女性が登場するのですが、このキャラクターがかなり印象に残りました。
簡単に言うと、頭のネジが少し外れているというか、過去の出来事によって、かなり危うい方向に突き進んでしまった女性なんです。
彼女の目的は「究極の兵器」を作ること。
幼い頃に軍人の母が新兵器(殺人バチ)に惨殺されたのがきっかけで、頭の根っこが狂ってしまい兵器や殺人行為に魅了され、人生のほとんどすべてが兵器開発に向かってしまいます。
普通なら「兵器を作りたい」というのは、かなり危険な考えだと思うんですが、林雲本人はいたって冷静なんです。
物腰も落ち着いていて、知的な雰囲気がありますし、読んでいて優しさを感じる場面もあります。
それなのに兵器の話になると、急に別の顔が見えてくる。
このギャップがすごく怖いんですが、同時にかなり魅力的なキャラクターでもありました。
悪い人だから怖いというより、「本人は本気でそれが正しいと思っている」というところが怖いんですよね。
『三体0 球状閃電』は、そういう林雲というキャラクターだけでなく、「人間はどこまで科学を追い求めていいのか」みたいなことも考えさせられる作品でした。
『三体』本編につながる部分もあるので、まだ読んでいない方は、興味があればぜひ読んでみてください。
以上、電気ひつじでした。

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