「今日の対応、すごく良かったです」
「この資料、分かりやすかったです」
「〇〇さんのこういうところ、すごいですよね」
皆さんは、こんなふうに誰かから褒められたとき、どう返していますか?
「ありがとうございます!」と素直に受け取れるでしょうか。
私はというと――
めちゃくちゃ疑います(笑)。
「……なぜ私を褒める?」
「何か裏があるのでは?」
せっかく褒めてもらっているのに、相手の言葉をそのまま受け取るより先に、その言葉の裏側を探し始めてしまうんです。
我ながら、もう少し素直に受け取ればいいのにと思います。
でも、これって「自分に自信がないから」とは少し違う気がしています。
褒め言葉を素直に受け取れないと聞くと、
「自己肯定感が低いのでは?」
と思われるかもしれません。
でも、私の場合はちょっと違います。
私は普段から、自分で自分のことは結構褒めています。
「今日の自分、よくやった」
「これは結構うまくできたな」
「今日も頑張った、えらい!」
自分の頑張りを、自分で認めることにはあまり抵抗がありません。
なのに、他人から褒められると急に警戒する。
警戒心が強いのか。
負けず嫌いだからなのか。
それとも、「自分の評価は自分で決めたい」という気持ちがあるのか。
正直、自分でもよく分かりません。
ただ、一つ思うのは、褒め言葉を受け取れない理由は「自信のなさ」だけではないということです。
人によって、いろいろな理由があるのだと思います。
褒められたとき、
「いやいや、全然ですよ」
「そんなことないです」
「私なんてまだまだです」
と返したことはありませんか?
謙虚さとして使っている方も多いと思います。
もちろん、それが悪いわけではありません。
でも最近、私は少しもったいないと思うようになりました。
なぜなら、相手は自分が気づいていない自分の良さを教えてくれているのかもしれないからです。
例えば、自分では当たり前だと思っていた資料作成を、
「いつも資料が見やすいですよね」
と褒めてもらったとします。
そこで、
「いやいや、全然ですよ」
と終わらせてしまえば、それまでです。
でも、
「ありがとうございます。どのあたりが見やすかったですか?」
と聞いてみたらどうでしょう。
「情報が整理されている」
「色の使い方が分かりやすい」
「文章が短くまとまっている」
など、自分では意識していなかった良さを教えてもらえるかもしれません。
それって、かなり貴重な情報ですよね。
昨日の記事では、キャリカクにある**「感謝と称賛の文化」**について書きました。
感謝することで相手の良いところに気づく。
良いところに気づくことで称賛できる。
そして、相手の良い行動を自分にも取り入れることで、自分自身の成長にもつながる。
だから私は、
「感謝は成長への近道」
だと思っています。
では、反対側はどうでしょう。
誰かが自分の良いところを見つけて、わざわざ言葉にしてくれた。
それなのに、
「いやいやいや」
と全部跳ね返してしまう。
これでは、せっかくの称賛の循環がそこで止まってしまいます。
称賛は、ただ気分を良くするための言葉ではありません。
「他人から見た自分」を知るためのフィードバックでもあると思うのです。
自分の強みって、意外と自分では分からないものです。
なぜなら、得意なことほど本人にとっては「普通」になっていることがあるからです。
人の話を最後まで聞ける。
細かいミスによく気づく。
文章を書くのが早い。
毎日同じ作業を丁寧に続けられる。
困っている人を見ると自然に声をかけられる。
本人は、
「これくらい普通じゃない?」
と思っている。
でも、周りから見たら、
「それ、あなたの良いところだよ」
ということがあります。
仕事でも、自分の得意なことや強みを知ることはとても大切です。
だからこそ、誰かから褒めてもらったときには、すぐに否定するのではなく、
「もしかして、ここは自分の強みなのかもしれない」
と、一度受け取ってみる。
その積み重ねが、自分自身を知ることにもつながるのではないでしょうか。
とはいえ、私自身が疑ってしまう性格なので、
「褒められたら全部素直に信じましょう!」
とは、とても言えません(笑)。
無理に喜ぶ必要もないと思っています。
「本当にそう思ってる?」
と疑ってしまう日があったっていい。
でも、そこで全部跳ね返すのではなく、
まずは、
「ありがとうございます」
と受け取ってみる。
そして気になったら、
「どのあたりが良かったですか?」
と聞いてみる。
これなら、ただ褒め言葉を信じるのとは少し違います。
相手が見つけてくれた自分の良さを、具体的な情報として受け取ることができます。
もし自分でも納得できたら、
「じゃあ、ここは自分の強みとして伸ばしてみよう」
と次につなげればいい。
そう考えると、褒められることへの見方も少し変わってきます。
良い職場をつくるためには、「褒め上手」な人がいることは大切です。
でも同じくらい、「褒められ上手」になることも大切なのかもしれません。
誰かが、
「今日の対応、良かったですよ」
と言ってくれたら、
「いやいや、全然」
ではなく、
「ありがとうございます!」
と一度受け取る。
それだけで、伝えた側も「言ってよかった」と思えます。
そして今度は、自分が誰かの良いところを見つけて伝える。
称賛する人がいて、受け取る人がいる。
そして、受け取った人がまた誰かを称賛する。
そんな循環が生まれれば、職場の雰囲気も少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
私は今でも、褒められると疑います。
「なぜ私を褒める?」
「何か裏があるのでは?」
たぶん、これからも完全にはなくならないでしょう(笑)。
でも、最近は少し考え方を変えています。
「なぜ褒めるんだろう?」ではなく、「この人は私のどこを良いと思ったんだろう?」
似ているようで、全然違う問いです。
後者なら、相手からの称賛を自分の成長につなげることができます。
自分では気づかなかった強みを、他人が見つけてくれることがあります。
だったら、その情報を全部捨ててしまうのはもったいない。
まずは「ありがとうございます」と受け取ってみる。
そして、自分の強みを一つ増やしてみる。
称賛することも、称賛を受け取ることも、成長への近道。
そう考えると、「褒められる」ということも、少しだけ楽しめるようになるかもしれません。
……とはいえ、私を急に褒めすぎると、
「さては何かあるな?」
と、まだ疑いますけどね(笑)。
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