2016年4月から2020年7月にかけて、全国で中高生を中心に約2万4千人が読解力調査を目的としたテストを受けたらしい。
このテストの実施者は、国立情報学研究所の新井紀子教授という方だ。
ここで上記のテストの問題の1つを、以下にかっこでくくって引用するので見て頂きたい。
「以下の①と②の文章の内容が『同じ』か『異なる』かの二択から答えなさい。
①幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。
②1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。」
当然、正解は「異なる」である。
沿岸の警備を命じた主体は、①の文では幕府であるが、②の文では大名になっている。
この2つの文の意味が、えらく違うのは言うまでもない。
ところが、上記の問題の中学生857人の正答率はたったの57%であり、私はこれを見た瞬間に反射的に驚いてしまった。
この正答率の低さの原因は紛れもなく「飛ばし読み」である。
幕府、ポルトガル人、大名といった単語しか見ておらず、単語と単語の関係性を示す「は」などの助詞を全く見ていないのだ。
新聞を読む際に「中国に」「アメリカは」「日本が」などの「に」「は」「が」などの助詞を全く見なかったらどうなるかは、想像に難くないと思う。
こういう飛ばし読みは、日常でも仕事でもあらゆる場面で問題になってしまうのだ。
SNS、メール、保険書類、契約書、発注書など、こういう書類を読む際に助詞や単語を読み飛ばしてしまったら、どういう結末になるであろうか?
誤った情報が拡散され、取り返しのつかない事態にまで発展する可能性もありえるのだ。
飛ばし読みをしないことは、他人を思いやることと同じだと私は思う。
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