動物園には不思議な魅力がある。
人間関係に疲れたり毎日に嫌気が差しても
そんなことがちっぽけな、些末なことに思わせてくれる。
つまらない頭の中をリセットしてくれる装置が動物園にはある。
そんな動物園にわたしはしばらく行けていない。
好きな動物は狼だ。疲れているのか木陰で横になることが多い老狼が好きだった。
老狼でもその鋭い眼差しにかわりはなくわたしにとってのリセット能力はとても高かった。
最近はいけてないなあ。と動物園のホームページをみると老狼は数年前に亡くなっていた。
とてもショックだったのとしばらくが数年だったという言い知れぬ怖さも感じた。
自分が感じているよりも時間や日々は速く流れていて当たり前のように存在していたものは
当たり前ではないと気づかされた。
わたしの家族のことも考えてしまった。数年おきの帰省のたびに背中が曲がっていく母親
病気の状態がよくないとぼやく兄弟。時間は当たり前に流れている。鏡に映る自分の姿も
どんどん変わっていっているはずだけれど数年前の自分がどうだったかは覚えていない。
ただ木陰で横になっていた老狼のように疲れた顔はしている。眼差しは濁っている。
ようやく猛暑にも出口が見えかけている。日傘を差せば出かけられそうにおもう。
動物園のホームページには現在3頭の狼がいるそうだ。カナダからやってきたそうだ。
鋭い眼差しは持ち合わせているだろうか。
狼に会いに動物園に行こう。
頭と気持ちのリセットをしてもらいに。
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