グラウンドで佳奈美を呼び、美琴の推理と俺の推理をするつもりだ。
「佳奈美…母親は今どこにいるんだ?」
「なんです、急に。母は家にいますよ」
やっぱりしらを切るつもりか…
「佳奈美君は母は家にいると説明するだろうな。しかしそれがありえないのは君も分かっているだろう」
やっぱり美琴の言うことは常に当たるな。
「最初にお前の家に行ったろ。その時に母親の靴があった。その時にお前なんて言った?母親の靴は一足しかない。そう言ったよな」
「言ったけど、それが何? 靴が一足しかないのなんて普通じゃん」
それが普通じゃない証拠があるんだよ。
「でも母親はいなかった。なのに靴はあった。それに行方不明に自分からなったなら、荷物を持っていくのが普通だ。しかし部屋を見たら、仕事カバンがあった。」
「そんなの揚げ足取りでしょ? 証拠は?」
「家の匂いだ! あの匂いは最初は父親がいないからかと思った、父親を捜すために換気できなかったと…あの匂い、死体の匂いだろ」
そう、あの匂いは死体の匂いだ。それに掃除が行き届いていたにもかかわらず、ある失言をした。
「あと、あんなに綺麗なのにお前は散らかってると言った、その言葉自体は問題じゃない。ただし問題なのは、家を調べられたくないんだろ?」
「佳奈美君は掃除が行き届いているのに私たちに散らかってると言った。あれは死体が床下にある匂いの原因と思われたくないから。匂いは家それぞれだからな。でも急かしたのは長居させたくないから。家の匂いじゃなく死体の匂いだとな」
やっぱりこういう理由なのか? 美琴の言葉をそのまま言った。
「そうなんだろ! 佳奈美、お前は俺たちに父親の行方を探させて、完璧に失踪と思わせたかっただけだ」
「じゃあ証拠は?」
「言ったろ、床下だ」
少しの間、沈黙が訪れた。それはまるで自白したかのようだった。
「あ〜あ、曹操君たちに依頼しなかったら隠せたのにな…はあ、残念。もう少しだったのにな。もう少しで完全犯罪だったのにな…お父さんを行方不明に、お母さんは家にこもりきりにと思い込ませる、そういう予定だったのに。まさか聞き込みするなんてね。」
「死体の匂いが分かったらすぐに捕まってたぞ」
「それはないわ。だからこそずっと父親の行方を心配する娘を演じていたんだから。そして家宅捜査は令状がなければできないし、母親も後々行方不明にして死体の匂いの中過ごすつもりだったのに。そして家を火の不始末で火事にしたかったのに」
「てめえ、それ本気で言ってんのか? 俺の前で、刑事の目の前でよく言えたな」
「確かに火事にしてもDNA鑑定があれば分かるわね。でも父親の行方を捜していたならどう? 例え父親の死体でも私がやったと結びつかないでしょ。私は父親を心配した娘なんだから」
「なあ、佳奈美ちゃん、何でこんなことしたの?」
「私はここで捕まらないわよ」
そう言って、なんと走り去った。こういう事態は予想してなかった。
佳奈美…お前は何がしたかったんだ?
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