私は社会不安障害があり、人と関わることや外出にハードルがあります。
そんな私ですが、現在は、就労支援B型事業所「キャリカク五日市」を在宅で利用しています。
ここに至るまでには事業所探しや見学、体験など、いくつかのステップがありました。
今回は、今の事業所を利用するまでの流れを振り返ってみたいと思います。
1.事業所を探す
まずは、就労支援の事業所が検索できるサイトを利用して、自分に合いそうな事業所を探しました。
最初に条件として挙げたのは、
・家族に車で送迎してもらえる距離であること
・興味のある作業内容(パソコン作業、パン製造、内職etc…)があること
の二つでした。

これらに当てはまる事業所をリストアップした後、さらに
・将来的に一人で通所できるようになることを見据え、公共交通機関で通える距離であること
・通所だけでなく、在宅利用も選択できること
・利用頻度や時間を相談しながら決められる就労継続支援B型であること
という条件で絞り込みました。
その結果、候補は片手で数えられるほどになりました。
2.見学に行く
つづいて、候補となった事業所を一つずつ見学しました。
とはいえ、外出へのハードルもあったため、すべてを同じ日に回ったわけではありません。間隔をあけながら、無理のないペースで一つひとつ伺いました。
事業所ごとの雰囲気や作業内容、スタッフの方の対応などを実際に見ることができ、それぞれの特徴を知ることができました。
3.体験利用をする
候補となった事業所をすべて見学した後、一番自分に合いそうだと感じたのが、現在利用しているキャリカク五日市でした。
利用手続きを進める前に、「本当にここで頑張れそうかな?」という気持ちもあり、何度か体験利用をさせていただきました。
体験では、テープ起こしやデータ入力などの作業をさせていただきました。作業内容そのものはとても楽しく、「これなら続けられそう」と感じることができました。
一方で、環境に慣れていないこともあり、「ここでやっていけるだろうか」という不安も大きくありました。作業スペースは一人一台のパソコンが用意され、隣との仕切りもしっかりあるため、とても集中しやすい環境でした。それでも、建物に入って自分の席に着くまでに周りの利用者さんの視線を気にしてしまったり、分からないことをスタッフの方に質問するために声をかけたりすることは、私にとって大きなハードルでした。
それでも、作業内容が自分に合っていると感じたことや、将来的に一人で通所することを考えたときに挑戦しやすい立地だったこと、評価基準が明確で目標を持って取り組めそうだと感じたことなどから、「利用を始めるならこの事業所がいい」という気持ちは変わりませんでした。
不安はありましたが、「まずは一歩踏み出してみよう」と決心し、利用を開始することにしました。
4. 通所を始める
利用開始後は、事業所と相談しながら、二階の作業スペースを貸し切りで使わせていただくことになりました。キャリカク五日市は基本的に一階が作業スペースですが、当時は利用者数に余裕があったこともあり、「利用者さんが増えて二階も使用するようになる頃までに、少しずつ環境に慣れていけるといいですね」とご配慮いただき、このような環境を整えてくださいました。
また、週に一度・一時間の利用に加え、作業中は親が同席するという形でスタートしました。
作業が始まると、体験利用のときと同じように作業そのものはとても楽しく、集中して取り組むことができました。「これから頑張っていきたい」という気持ちも変わりませんでした。
しかしその一方で、建物に入るまでの緊張や、人と関わることへの不安は体験利用のときと同じように大きく、通所の前後には体調も大きく揺らいでしまいました。週に一度の通所であっても、継続することは私にとって簡単なことではありませんでした。
そこで、主治医や市の福祉課、事業所の皆さんと何度も相談を重ね、私にとって無理なく続けられる方法を一緒に考えていただきました。
その結果、まずはお試しという形で在宅利用の許可をいただき、通所ではなく在宅で利用を続けることになりました。
5. 在宅利用
現在も、在宅での利用を継続しています。
在宅利用に変更になってからは、週5日・1日2時間を目安に利用を開始しました。通所時とは違い、親の同席もなく、一人で作業に取り組んでいます。
作業の開始時と終了時にはZoomでスタッフの方とやり取りを行い、それ以外の質問や連絡は基本的にチャットでやり取りしています。在宅利用ではありますが、質問するとすぐに対応していただけるため、安心して作業を進めることができています。
現在は、企業検索(データ入力)やAIを活用した記事作成などを中心に取り組んでいます。
自宅という安心できる環境で作業に集中できるようになったことで、ストレスなく取り組めるようになりました。気づけば皆勤賞を達成していたことも、自分にとって大きな自信になっています。
月に一度は事業所へ伺い、工賃をいただいたり、スタッフの方と面談をしたりしています。最初に工賃を受け取ったときは、「もう自分で収入を得ることは難しいのかもしれない」と思っていた私にとって、本当に嬉しい出来事でした。

最近では、調子の良い日は少しずつ作業時間を延ばせるようになり、最長で4時間作業できる日も出てきました。無理をするのではなく、「頑張りたい」と思えた日にしっかり頑張れる環境があることを、とてもありがたく感じています。
また、作業を自宅で落ち着いて取り組めるようになったことで、以前より家族や友人と買い物へ出かける機会も増えました。電車での外出にもチャレンジできるようになり、実際に乗車できた日もありました。少しずつですが、自分のできることが増えてきたように感じています。
6. 今思うこと
一年前の私は、就労支援を利用すること自体をまだ検討している段階で、「自分にはきっと無理だ」と思っていました。
でも今振り返ると、当時思い描いていた「こんな環境で働けたらいいな」という理想に、少しずつ近づくことができています。
ここまで続けてこられたのは、事業所のスタッフの皆さんをはじめ、相談支援員さん、市の福祉課の方々、そして家族が支えてくださったおかげです。本当に感謝しています。
これからも、自分のペースを大切にしながら、一歩ずつできることを増やしていきたいと思います。
振り返ってみると、作業内容や立地だけでなく、私の状況に合わせて一緒に方法を考え、柔軟に対応してくださったことが、キャリカク五日市を選んで本当に良かったと思える一番の理由です。
あのとき勇気を出して一歩踏み出したからこそ、今の私があります。一年前の自分にも、「ありがとう」と伝えたいです。
利用者S.Y
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