こんにちは、キャリカク五日市の利用者K・Yです。(#^.^#)
今回は、知的発達は正常なのに、学習面では著しく困難になってしまう「LD」について紹介したいと思います。(^-^)
皆さんは、「学習障害」について知っていますか?
読み書きができない、会話ができない、計算できないなどで、周りからいじめられたり、将来が不安になってくる、といった経験はあると思います。
それは学習障害の影響かもしれません。学習障害はその名の通りの学習に対する発達障害です。学習障害の人は大人になるとどのような影響をもたらすのか、それも踏まえて解説していきます。
💭LDとは何か?
LD(Learning Disability:学習障害)は、全般的に知的発達に遅れはないものの、読み書きや計算、話したり聞いたり、推論したりする等、特定の分野で習得が難しかったり、あるいはできなかったりするのが特徴で、人によって苦手分野の現れ方は異なります。また、LDは特定の分野だけが苦手なため発見が遅れやすく、本格的な学習が始まる就学以降に明らかになるケースが多いです。SLD(Specific Learning Disorder:限局性学習障害)とも言われますが、これは診断名として用いられ、世間一般にはLDの名称のほうが広く知られています。
こちらも生まれつき現れるもので、その原因についてもまだはっきりと分かっていません。しかし、視覚や聴覚の障害、情緒障害などといった環境的な要因や、親の育て方や本人のやる気などは関係しておらず、脳に起こるさまざまな要因が複雑に関与して起こっていると考えられています。LDは、ADHD(注意欠陥多動性障害)やASD(自閉スペクトラム症)を併せ持つケースも多く、それらの特性がLDによる学習の困難さを強めている可能性もあります。
では、LDによって習得が難しくなるとどうなるか、それぞれの分野ごとに詳しく見ていきます。
①聞くことについて
・聞き取り間違いが多い
・長い話に集中できない
・周囲の音が出ている状態で必要な音が聞き取れない
→注意力や音の聞き分けが弱い、あるいは聴覚過敏があるため、コミュニケーションが苦手になったりすることがある。
②話すことについて
・話が回りくどく、筋道をたてて話すことが苦手
・話を聞いて理解できても、言葉で言いたいことを伝えられない
・似た音や、よう音・促音などの聞き分けが苦手
例:「はし」↔「はち」、「ねこ」↔「ねっこ」等
→脳内の情報処理が苦手なため、話すときに言葉が出づらくなることがある。
③読むことについて
・音読の際、何度も同じ行を読んでしまったり、読み飛ばしたりしてしまう
・読むスピードが遅いため、長い文章は読めない
・文字や単語を抜かしたり、形の似た文字を読み間違える
・文字がにじんだり、二重に見えたりする
・意味で区切ることができず、1字ずつ読んでしまうので、読むのに時間がかかる
・読んでいる文字や文章の意味、内容を理解することが難しい
例:「り」「ん」「ご」のように、文字を1つずつは読めるものの、「りんご」という1つの言葉として認識したり、意味を理解したりするのが難しい
→眼球運動の機能に問題があったり、言葉のまとまりを認識する力等が弱いため、文章を正確に読んだり、理解できないことがある。読字障害(ディスレクシア)ともいい、LDの人の中では一番多くみられる。
④書くことについて
・文字の大きさにばらつきがあったり、鏡文字(左右が反転)になってしまう
・文字の書き間違いや、形の似た文字を間違える
・長い文章や、複雑な文章を書くのが苦手
・文字を書き写すのが苦手で、書くペースも遅い、メモを取ることもできない
・文法の誤りが多く、助詞や接続詞、句読点等がうまく使えない
・鉛筆や消しゴムの力加減に偏りがある
→文字の奥行きや位置関係を認知する力や、一時的な記憶を担うワーキングメモリの機能等が弱いため、文字が乱れたり、聞きながらメモを取ったり、筋道を立てて文章を作成することができなかったりすることがある。書字表出障害(ディスグラフィア)ともいう。
⑤計算することについて
・数を数えたり、数字に直すことができず、数の概念(数の大小や順番、小数や分数等)が理解できない。
例:「ひゃくにじゅう」を「10020」と書いてしまう等
・図形を描いたり、正しくとらえることができない、文章問題も解けない
・繰り上がりや繰り下がり、あるいは九九を理解していても計算する時に使えない
・お釣りの計算や割り勘の計算、予算や概算を考えることが難しいので、見積書を作成することができない
・計算の過程を忘れやすく、簡単なものであっても暗算が難しい
・時計が読めず、時間が分からない
→ワーキングメモリの機能に問題があるため、数字や図形、お金や時間の計算ができなかったりすることがある。算数障害(ディスカリキュリア)ともいい、仕事をする際に一番困るケースだと考えられる。
⑥推論することについて
・展開図や分量、長さや重さ、物事の流れや因果関係を理解することができない、あるいは説明できない
例:既に分かっている辺の長さから図形の高さを求められない等
・数学的な問題を解決する際に、論理的な順序を追うことが難しい
→推論する力が弱いため、数字から量や大きさを想像することができない。推論や予測が必要な問題は苦手に感じてしまうことがある。
このように、LDには様々な分野で障害が現れるので、人によっては将来が不安、あるいは生きづらいと思う人もいるでしょう。ただし、これらの障害の現れ方は人それぞれで、1つや2つだけ現れる人もいれば、3つ以上の複数現れる人もいます。また、これらの障害が全てLDであるとは限りません。
🧑💼大人になって影響するLDとその対処法
本格的な学習が始まる就学以降、あるいはそれ以前に分かってくるLDですが、大人になるとどうなるのでしょうか。実は大人になると仕事面にも影響が出てきます。そういったときはどうやって対処するか、3つの特徴別に見ていきましょう。
🗣️読字障害(ディスレクシア)の場合
人によって文字の見え方が変に見えたりする等して、正確に、あるいはスムーズに読めない人は、マニュアルや資料を読むことが困難に感じる等の可能性が考えられます。文字が読めない場合は、口頭で説明してもらうか、またうまく発音できない場合は読み上げソフトを使うのも1つの手として挙げられます。
📝書字表出障害(ディスグラフィア)の場合
大人になっても字が汚い、正しく書けない、あるいは書き写しに時間がかかる人は、メモを取ったり、文章でまとめて資料や書類を作成することが難しいと感じる可能性があります。書くことが苦手な場合は、パソコンへ入力するか、会議の話を耳で聞き返せるようにボイスレコーダーを使う、また作業を覚えなくてはいけない場合は動画を撮影して目で覚えるのも良いでしょう。
🧮算数障害(ディスカリキュリア)の場合
数字や図形、グラフを上手く使えなかったり、暗算が苦手だという人は、時間やお金の計算や管理、あるいは発注書や見積書の作成ができず困るケースが考えられます。計算が苦手な場合は、スマートフォンや電卓等のツールを使って苦手をカバーすると良いでしょう。
LDの特徴は、仕事をする際にも大きく関わってきます。これらの特徴がすべて現れる人は、仕事をするには不利になってしまうのではないかと思いますが、近年では、ICT(情報通信技術)を活用したツールも登場し、音声認識ソフトや計算プロセスを教えるアプリ等といった仕事が少しでも楽になれるようなものも増えてきています。この他にも、認知行動療法で考え方を変えてみることで不安や挫折感を取り除くのも一手だと思います。
読みづらい → 口頭で説明する、読み上げソフトを使う、下敷きや定規で区切る
書きづらい → ボイスレコーダーや音声入力を使う、メールやチャットで連絡する
計算できない → 表計算ソフトを使う、電卓を使う、タスク管理ツールで時間管理する
という風に、LDの特徴はこの様にカバーすることができます。
大人になって仕事をするようになったときに、「これができない」と諦めるのではなく、まずは苦手なことを周りの人に理解してもらい、そこから自分の苦手な部分に対処していくことが大切です。
いかがでしたでしょうか?
LDには、様々な種類の苦手分野が現れますが、それをどうやってカバーしていくかが、生活の質を上げていく鍵になるのです。その苦手分野を、それぞれの対処法を実行することによって得意分野に変えることができるのも、LDの人の強みと言っても過言ではありません。LDを根本的に治す治療方法は未だに見つかっていませんが、苦手分野を把握したうえで環境調整を行うことで、日常生活や仕事がより良いものに変わっていくことでしょう。
「LDの人はいくら勉強を頑張っても上手くできない」のは本人の努力不足ではなく、その特徴が影響しているから。だからといって自分を責めたりしていると、自尊心や勉強、仕事への意欲がなくなり、次第に自信を失って自己肯定感が下がるなどして生きづらさを感じてしまうことに繋がりかねません。
そうなる前にまずはいち早くLDに気付き、友達や家族、職場の人など周囲の人に相談し、理解してもらうことが、LDの人がより良く生活を送るための第一歩となります。
「頑張ってもどうせできない」ではなく、「生まれつきできない」。
LDの人は自分の不得意なところを理解し、できないところを補っていくのが、「得意なこと」であり、大きな強みになっていく存在であることを理解していただければ幸いです。
ほかの発達障害についてはこちらもどうぞ
ADHDについて→https://snabi.jp/facility/29673/blog_articles/637676
ASDについて→https://snabi.jp/facility/29673/blog_articles/641697

投稿者:K・Y
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