今年の、4月29日に兵庫県立美術館でパウル・クレーの展示会に行ってきた。
その展示の中で、僕の心を惹いたのが「熱帯の花」という作品だ。

その展示について産経新聞はこう書いている。
『クレーは、ドイツで設立された建築とデザインの総合学校「バウハウス」の教官に就任すると、1923年に発表した論考「自然研究の道」で「自然との対話は、芸術家にとって不可欠の条件」と記している。
彼は「芸術は眼に見えるものを再現するのではなく、眼に見えるようにするのだ」と考えていた。そうした思想のもと、自然を解剖学的にとらえた作品を描いている。その一枚が「熱帯の花」である。』
クレーは、生命のエネルギーと抽象性として、この絵を描いた。目に見える形だけでなく、その背後にある生命のプロセスや、自然の根源的な力を表現しようとしました。
クレーの「熱帯の花」を、単に植物を描いたものではなく、「花が精子を放出している」
という生命の循環、そして生殖のメタファーとしてとらえることができるでしょう。
・青い花と雄しべ:青い花を子宮や母体、そしてその上にある雄しべを生命の始まり、
つまり、「精子」の放出として象徴的に捉えることができると展示会の絵の解説にあった。
・大地の部分:大地が生命の源泉となり、それを吸い上げた植物が、新たな生命を生み出すというサイクルはクレーが探求した宇宙の秩序や生命の神秘と通じるものがあるようだ。
この作品は、一見すると明るく抽象的な花のように見えるが、その背景には、生命の誕生や成長、そして性のエネルギーといった、人間や自然の根源的なテーマが隠されているのかもしれない。
僕はクレーの他の作品が幾何学模様のように感じていたが、この作品には命が描かれている
ように見えた。好きな作品で、この前のマイヨールの「河」とは違うアプローチだ。
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