
前回の記事では、「自責」と「自分を責めること」は違うというお話をしました。
自責とは、何でも自分のせいにすることではありません。
「自分にできることは何だろう?」
「次はどうすればいいだろう?」
と考え、自分の行動や選択に目を向けることです。
今回は、仕事でよくある場面を例に、自責志向をどのように実践していけばよいのかを考えてみましょう。
こんなとき「誰かのせい」にしていませんか?
日常の仕事の中にも、自責志向を意識できる場面はたくさんあります。
① 仕事でミスをしたとき
「ちゃんと教えてくれなかったから」
→「次からは、分からないことを自分から確認してみよう」
② 上司や同僚から注意されたとき
「あの人は自分を嫌っているんだ」
→「何を改善すればいいのか、具体的に聞いてみよう」
③ 遅刻や欠勤が続いてしまったとき
「体調が悪いから仕方ない」
→「体調を安定させるために、できることはあるだろうか?」
④ 仕事がうまくいかないとき
「自分には合わない仕事だから無理だ」
→「何が苦手なのか、どうすれば取り組みやすくなるのか考えてみよう」
もちろん、実際に職場の環境や相手に問題がある場合もあります。
何でも自分のせいにする必要はありませんし、不適切な対応や理不尽な扱いを我慢する必要もありません。
大切なのは、すべてを誰かのせいにして終わらせるのではなく、自分で変えられる部分がないかを考えてみることです。
他責志向を続けるとどうなる?
人は誰でも、失敗したり、誰かから注意されたりすると、嫌な気持ちになるものです。
「自分が悪かった」と認めることがつらかったり、責められることへの不安から、自分ではなく相手や環境に原因を求めてしまうことがあります。
また、過去に人間関係で傷ついた経験があったり、自分に自信が持てなかったりすると、自分を守るために他責的な考え方になってしまうこともあります。
つまり、他責志向は必ずしも本人が意識して選んでいるわけではなく、自分を守ろうとする気持ちから生まれる場合もあるのです。
しかし何か問題が起きるたびに、周囲や環境のせいにしてしまうと
・同じような問題を繰り返してしまう
・周囲からアドバイスを受けても改善につながりにくい
・自分で問題を解決する経験が増えない
・「どうせ無理」と諦めやすくなる
・職場で周囲との信頼関係を築きにくくなる
といったことにつながる可能性があります。
仕事をしていれば、すべてが自分の思いどおりになるわけではありません。
苦手な人と関わることもあれば、失敗することもあります。ときには注意や指摘を受けることもあるでしょう。
そんなとき
「自分は悪くない」
「相手が悪い」
「環境が悪い」
という考えだけで終わってしまうと、次にどう行動すればいいのかが見えにくくなってしまいます。
だからこそ「自分にできることは何だろう?」と考える習慣が大切なのです。
小さなことでも、自分で考えて行動し改善していく。その積み重ねが、働き続けるための力にもなっていきます。
過去は変えられなくても、これからの行動は変えられる
過去に受けた傷、つらかった経験、自分では選ぶことのできなかった環境。
それらを無理になかったことにする必要はありません。
辛かったことは、辛かったことでいいのです。
誰かに傷つけられたことまで、自分の責任にする必要もありません。
ただ、過去につらい経験をしたからといって、「これからも何も変えられない」と決めつけてしまうのは、少しもったいないことです。過去は変えられません。
でも、これからの行動や選択は自分で少しずつ変えていくことができます。
・自分にできることは何だろう?
・次に同じことが起きたら、どうすればいいだろう?
・困ったとき、誰に相談すればいいだろう?
最初から大きく変わろうとせず、まずは自分にできる小さなことを一つ見つけて、行動してみましょう。
その小さな積み重ねが、自分で考え、自分で選び、自分の行動に責任を持つ力につながっていきます。
自分を責める必要はありません。
大切なのは、自分の可能性を諦めず、これからの人生を自分の力で少しずつ前に進めていくことです。
過去にとらわれるのではなく、これからの自分に目を向けてみませんか?
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