こんにちは、利用者Mです。
今回は食べ物の思い出を語っていきたいと思います。
私が保育園か幼稚園に通っていた頃のことです。
当時、私と年子の弟は、長期休みになると父方の祖父宅に一週間ほど泊まりに行くのが習慣でした。
久しぶりに祖父母と再会し、茶の間で寛いでいた私は、ふと辺りを見回して、とても素敵なものを見つけたのです。
それは戸棚に飾られていた小さくて可愛らしい瓶。
中身は何かというと、金粉が入った蜂蜜でした。
その蜂蜜は未開封のまま、大切に飾られていて、子供ながらに「これはとても特別なものなんだ」と感じました。
私は「蜂蜜が食べたい!」と駄々をこねることもなく、暇があればその特別な瓶をうっとりと眺めていたのです。
そんな私の様子を見ていた祖母が、ある日そっと私を呼び、「内緒だよ」と囁いて、あの蜂蜜の瓶の蓋を開けました。
驚きと戸惑いで祖母を見つめる私に、祖母は悪戯っぽく笑うと、きらりと光る金のスプーンで蜂蜜をすくい、そっと私の口の中へ…。
そのときのことを、私は生涯忘れることはないでしょう。
あの蜂蜜のとろけるような甘さ!
口いっぱいに広がる香り!
そして祖母のやさしく微笑む顔!!
それ以来、私は蜂蜜が大好きになりました。
蜂蜜は高価なのでなかなか買えませんが、お店で見かけたり、たまに食べたりするたびに幸せな気持ちになります。
「とても大切な特別」を分け与えてもらえた日のこと。
そして、「あなたは特別だよ」と思ってくれた人が、自分にはいるんだと、改めて思えるからです。

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